痛み,想いは,具現化されたラインをたどり,心をえぐる,えぐる,深くまで。
携帯電話やパソコンのインスタント・メッセージ・サービス,チャットなどでのいじめや脅しを受けている子どもが,英国では4人に1人にのぼる。いじめのメッセージを送られた子どもは甚大なダメージを受け,誰がメッセージを送ったのかと親友を疑いはじめ,最後には電話機を手放すこともある。
直接面と向かって罵詈雑言を浴びせられるよりも,ネットワーク経由の言葉の方が,傷,が大きいのはなぜだろう? 話は変わるが,ネットで知り合って異性と付き合いだした,なんて云う人がいるとちょっと偏見の目でみられることがある。以前はかなり強かったが,今でも多少それは残っていると思う。メールで,チャットで,心を伝えることなどできるわけがない,直接会って話さなければいけない,と思い続けている人は多い。だが。
ネットワーク経由のメッセージの方が,気持ちに直接訴えかける力が強いことを,みんな気付きはじめている。痛みも,想いも,直接の言葉よりネットの方が胸元深くにえぐり込んでくる。サーバー経由よりもピア・トゥ・ピア型のツールでは,それがより強くなる。なぜかと云えば,答えは簡単。ネットワークとは,人の心と心をつなぐ,太古からあるつながりを具現化しただけに過ぎないからだ。わずかの偏見がなくなれば,それは,より明確に,なる。
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